Mercer Island の図書館で借りました。2007年の作品。
1937年に平和だった南京に日本軍が侵略し、殺戮した様子。アメリカ人のキリスト教宣教師や中国人、日本人のコメント「死体の山が敷き詰めていた」などが、それぞれのインタビューで語られています。日本軍は殺戮し強姦し。
日本人の元軍人たちが「人を並ばせて機関銃でダダダッとするのが簡単だった」と日本語でコメントしています。「一人の娘を5人で強姦する」と日本語でコメントしています。12歳位の娘も強姦されています。
これを見ると、中国人が日本人を嫌っても当然と思ってしまいます。現代の日本人は過去の日本人のした侵略のことを知らないし、知らされていない。
1ヶ月前くらいにシアトルでインドネシアの年配の方に会いましたが、日本軍がインドネシアに来たことを知っているかと聞かれました。少し、としか答えようがありませんでした。
韓国が従軍慰安婦のことで、執拗に、主張し、日本人である私は、なぜそこまでこだわるのと思ったりもしましたが、被害者の気持ちは、年配になったとはいえ戦後の日本人である私には、まったく理解できていないのだと思います。また、我々日本人は先祖の悪事を忘れようとしているように思えます。従軍慰安婦の像を作っていること自体は、我々日本人が先祖の侵略殺戮強姦、従軍慰安婦、そういったことを忘れずに警鐘として思い出し、生きる姿勢を正すことのきっかけになるのでは。
現代の中国は大国になり、ベトナム周辺や東シナ海周辺で領海を広げようと、怪しげな動きがあります。北朝鮮が日本人を拉致しましたし、ミサイルを海に撃ちこんだり、ロシアが北方領土を奪い返しません、韓国が竹島のことでもめています、しかし、すべてが77年前の日本軍よりは、はるかに、はるかに、ましでしょう。
私が、日本に住んでいたら、日本のマスコミの報道だけ見て、こういうアメリカの DVD を見る機会もなく、なんで、中国は、北朝鮮は、韓国は、ロシアは、と被害者のごとく、不満を持って周辺の国を批判していたかもしれませんね。
アメリカ軍がなかったら、日本はどこまで侵略の限りを尽くしたか。そのアメリカは、ネイティブアメリカンの土地を奪い居留地に追いやり、ある意味侵略をした形になっています。アフリカの人を奴隷として連れてきて、人間扱いしていませんでした。
ともあれ、多民族のアメリカに住み、共通語の英語に少し慣れたことなどで、自分を含む、人間の持つ危うさを考えさせられます。